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前に進む勇気、決断する覚悟?

昨日は早稲田大学ビジネススクール リーダーシッププログラムの授業にOBとして参加させてもらいました。9年前、34歳の時に自分も参加したこのプログラム。チームで取り組む課題に「俺、社長(役)やりたい!」と立候補したのが、初めて「社長」を口にした瞬間でした。時を越えて今、小さいながらも社長をやっている自分がいて、「想いはいつか現実化する」事を改めて感じます。

以前にAmebaブログにも書いた内容ですが、改めて起業する時の思考と行動をシェアします。もし今キャリアで悩んでいる人がいたら、少しでも参考になればと思って。

起業すると決めた時、自分にとって率直な意見を言ってくれそうな友人・知人・先輩・後輩をランダムにピックアップして、100人リストを作りました。僕はマーケターなので、せっかくの機会に、自身の「大手企業を辞めて起業する!」という選択を題材に社会実験をやってみた感じです。

数ヶ月かけて徐々に暴露していったのですが、ほとんどの人からかなり驚かれましたし、仲間達にとって結構センセーショナルなニュースとなりました。43歳という年齢や、大手企業の海外駐在員という立場もあったから。

周りからの反応は、「賛成」、「反対」、「どちらとも言えない(ノーコメント)」の3つに大きく分けられます。思いつきレベルの段階で相談してしまった人も、起業のアイデアがある程度固まった段階で報告した人もいて、タイミングによって当然反応も違ってくるので、厳密には同条件での回答ではありません。

先ず、賛成票の多くは「僕が起業家に向いてる」「ナカジらしい選択だと思う」「何かやれそうな気がする」という感じのご意見でした。これからも応援してるぞーという気持ちの伝わるメッセージを沢山頂き、とても有り難く、前に踏み出す大きな勇気をもらいました。

反対票は傾向が2つに分かれました。一つは「もったいない」という意見で僕の個人としてのキャリアを案じてくれるものでした。ここまで大手企業の中で頑張ってきて、居場所も確立して、これから益々偉くなってA社を引っ張っていく人材だっただろうにもったいない、そんな感じ。僕だってそう思ってましたよ…。だから何年も足踏みしたわけだし。

もう一つの反対票は、そんなに多くはなかったけど「大きな組織を飛び出して何が出来るのさ?」というもの。直接いう人もいれば、ニュアンスが自然と伝わってきた人もいました。僕、感じる力は結構強いので 笑。「起業という言葉は響きがいいけど、要は中小企業だろ?」という厳しいご意見。

確かに、世の中全体に大きく広がってゆく価値を生み出して行く仕事は、資金面や人材面である程度の規模がないと価値がない(価値が見えない)かもしれません。でもだからこそチャレンジしたいと思いました。反骨精神旺盛なんですかね 笑。

ノーコメント票の多くは、突然突拍子も無い事を言われてうまく考えられていないようでした。「自分だったらそういう選択はしないけと、人の人生に責任は持てないし、でもこれからも幸せに生きて欲しいし…、寂しいし…」みたいな感じ。その節は困らせてしまって本当に失礼しました。

ちなみに、賛成票・反対票・ノーコメント票の割合は、3割・3割・4割(当社推定)。という事は、「人の意見を聞いてから何かを決めるのは理論的には無理」という事です。

1つ言える事は、賛成という形で応援してくれるにしろ、反対という形で諌めてくれるにしろ、どちらとも言えないという形で心配してくれるにしろ、この一連のやり取りの結果、皆さんの僕を想う暖かい気持ちが想像以上に大きかったという事。

俺、愛されてるなあ、有り難いなあと日々感じて、起業に対する仮説(こうすればうまくやれるはず)を信じ、自分を信じて、前に進む勇気が強まっていったのでした。

覚悟を持った決断。後輩達からはそう見えたかもしれないけど、実際はそんなにシリアスな話ではなく、その決断をした後の世界を純粋に見てみたかっただけかもしれない。その決断をしなかった「もしもボックス」の世界は絶対に見ることはできないから、誰にも正解なんて分からない。

誰でも、いつでも、自分の人生を自分で生きてゆく自由がある。勇気!覚悟!なんて必要以上に身構えなくても、自分が納得できるならそれが自分の人生にとっての正解。

起業3ヶ月経って、今までと変わらず皆んなに支えられて、自分らしく生きている自分がいます。今なら3ヶ月前の自分に「大丈夫、お前なんとかなるよ。やりたい事やれよ!」って言ってあげられる。これからも「なるようになる」と思って、セレンディピティ(偶有性)を楽しんでゆきたいと思います。


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