高校生になった息子。色々と話を聞いていると歴史・社会システム・政治みたいな方面が気になっている模様です。どんな分野でも良いけど、没頭できるテーマがあるのは良い事ですね。
最近たまに、「パパの仕事ってどんな感じ?」みたいに聞かれる事があります。そもそも経済とかビジネスの分野にはあまり興味はないけど、マーケティング・コンサルタントとして忙しく働いている父親が何をやっているのか、知的好奇心の一貫で気にはなるみたい。
ちょうど明日は某大学・大学院のマーケティングゼミでの特別講義もあるので、学生さんと対話するイメージで、そもそも「マーケティングとは何か?」を簡単に解説してみようと思います。
このスライドは、いつもマーケテイングの講義の時に使用するものです。最近はデジタル化の進化と隆盛が目覚ましく、ネットで「マーケティング」と検索すると、WEBマーケティング、デジタルマーケ、みたいな記事も沢山見つかります。
それ以外にも、顧客データ分析やら、広告配信の最適化、(デジタル活用による)マーケティングリサーチとかも情報として多く上がってきます。とても幅広い分野をカバーするが故に、本質を掴みづらいのがマーケティングという学問なのかな。
もちろん、上述した顧客分析、リサーチ、広告配信、デジタル化による業務効率改善、等々もマーケティング部門が行う業務の一つである事に間違いはないです。ただ、英語のMarket+ingが示すようにマーケティング活動の根本は、Market=市場・需要を生み出す活動です。
世の中に沢山ある課題の解決策として商品やサービスを提供し、その結果として対価(売上・利益)を頂く仕組み作りを行う。その為には、少なくとも4つのプロセスぐらいに分けて取り組む必要があります。
1)事業を行うフィールド・市場を選ぶ事。
2)価値を生み出せる事業構造・取り組み体制を整える事。
3)価値を理解してもらえるような商品やサービスをコンセプトの形にする事。
4)大勢の仲間に手伝ってもらって価値(コンセプト)を手に取ってわかる形に具現化する事。
このプロセスの中で様々な仮説構築や仮説検証を繰り返す事で、価値の連鎖(バリューチェーン)構造が出来上がっていきます。その取り組み自体がマーケティング活動であり、顧客の満足=企業としての利益が増えていく仕組みを、事業計画の形に落とし込んだものが、マーケティングプランになります。
む、むずかしいですね。。笑。
もし、車の中で助手席に座っている高校生にすごく簡単に説明するなら、「みんなが喜んでくれる商品を作って、環境にも社会にも良いことしながら、お金を稼げるような仕組みを考え出す事。それを自分が先頭に立って活動する人をマーケターって呼ぶんだよ」みたいに話すかな。
実際にはそんなに単純なことではないのだけど、難しいテーマをどれだけシンプルに、かつ楽しみながら取り組めるかはポイント。自分の時間を使って取り組む仕事。楽しく、自由に、そして皆にとって益のある形になったら良いですね。その為の手段の一つがマーケティングだと思います。自分自身は学生時代には学ぶ機会はなかったけど、今から過去をやり直せるなら大学や大学院で学ぶという選択肢は大いにあると思います。